※この物語は転生トラックテンプレでよく見かける、テンプレの神様が、チート能力をくれて好きな世界に行かせる。という流れを
断っても行かせる、やる気がなくても行かせる、何が何でも問答無用で行かせるのをちょっとどうにかしようとしてこうなりました。

―――以下、激突する【転生トラックA男】と【勇者パーティ的な何か】………………………………の全てが終わった後。俯角描写。




―――かみはバラバラになった

「どうにか勝っちまったか・・・まだ自分が生きてるのが信じられないぜ」
「…………」

レオンの方を見やると、俯いて静かに涙を流していた。
仕方のないことだ。世が世なら平和な片田舎で平和で平凡なでも幸せな生活を送っていたはずのガキなのだから。
やれやれと、ザックは肩を竦めているとリーンがしぼんだような声を上げた

「これから、どうしよっか。この世界も。私達も。
 彼、彼女?を斃したことによってその存在は消滅したけど…」
「――――その力は、残ったまま。」

ユキが補足するように付け加えた言葉に、ザックは忌々しそうに唇を歪め、剃り上がったスキンヘッドをボリボリとかく。
そう、まだ問題は残っている。
世界の再生と破壊を司る創造神の意識体を斃したことで、最早これまでのような悲劇が生まれる事はないだろう。
だが、その意識に解放された力は残ったままだ。
この力をこのまま放置した場合、長い長い時を経て創造神はその力を取り戻す。
そうなれば今迄の全てが無に帰す。
確かな力量と心を持った者。
創造神を斃すために作った物。
認識歴史外に出るために払ったモノ。
その全てに掛った幾星霜を考えれば、ここでその力を放置するのは悪手どころではない。
だが、

「――――この力は万能すぎる」

それが全てだ。
世界の再生と破壊を司る創造神、つまり神のことを再生と破壊程度にしか認識していなかったのが問題だった。

「あぁ、こいつはちょいと近づいただけで分かったよ。こいつがあれば、なんでもできんだろうな。それこそ、なんでも。」
「・・・なんでも、か」
「妙なことは考えるなよ、レオン。なんでもってのは本当になんでもできちまうから、なんでもって言ってるんだ」
「――――そして力の行使には代償がいる」
「それが、役目。永遠の世界の破壊…そして新たな再生ね…。 それを多用してまで、ここまで私達が来て、こうなることも予定通りだったのかしらね・・・」
「なるほど、な。伊達に長くは生きてなかった、っつーことか」
「――――あれは、正気ではなかった」
「間違いなく、正気だったさ。 正気だからこそああなったんだろう。だから、そうならないために、この力は俺達で割けるしかない」
「――――おそらく、一人で全てを取りこめば力に取り込まれる可能性大、四人でもその可能性は非常に高い」
「じゃあ、あれだ、その飲み込まれる前に他の誰かに分けちまうって言うのはどうだ?」
「ザック……。肉を取り分けるのとはわけが違うのよ?」
「っつてもよう、今ここで取り込めるのが四人しかいねぇんだからそうするよか他にしょうがねぇだろう。なぁレオン」
「そうだな…。ユキ、なんとかならないか?」
「――――理論的には可能」
「ほらみろ」
「――――でも問題がある」
「何が問題なの?」
「――――・・・・・・それは」
「なんだ? そんなに言いにくいことかよ」
「俺たちと同じ存在を作らなきゃいけないんだろうさ」
「――――ッ!」
「・・・やっぱり、そうなのね」
「おいおい。お前らだけで納得してねーで俺にも分かるように説明してくれよ」
「簡単なことだ、ザック。俺たちは器なんだ。そしてこの力は水。この水は俺たち四っつの器に無理矢理入れることはできる・・・」
「相性のいい部分を見定めて四人で本当にギリギリってところだけどね」
「――――その場合、暴発寸前の力を全力で制御することだけに精神を集中させ続けなくてはならない」
「なるほどねぇ、それで逆に呑まれちまう、か。 となると、おいおいっ、マジかよ・・・」
「………………………」
「それしか手段はないわ」
「――――――――――」
「なんてこった・・・」
「まぁ、それしかねぇっていうんならしょうがねぇ。ここまで成ってもどうにもできねぇことがあるってわけだ
 俺達でギリギリっつーんなら俺たちみてーなのを探しゃあい・・い・・・・・わけ・・・・・」
「………………………」
「フフッ、復活するまでに見つかるかしら」
「おいおいおいおいおいおいっ」
「――――かの存在が復活するまでに見つかる可能性なら十二分にある」
「どれくらいかかりそう?」
「――――10の無限大数乗の無限大数乗の無限大数乗の無限大数乗の無限大数乗の無限大数乗の無限大数乗の無限大数乗の無限大数乗の…」
「もういいわ、ユキ。時間を聞くだけで復活するぐらいの時間がたちそうよ」
「復活するまでに見つかる可能性は?」
「――――99999990%」
「ならいいじゃないか、探そう」
「いやレオンな? 探すっつったって迷子探すわけじぇねぇんだから、それにそんなに時間経ったら俺が俺でなくなっちまうんじゃねーのこれ」
「あら、でもそれだけ時間があればいやがおうにも大人になれるってことでしょ。貴方にはぴったりじゃないの?」
「・・・そうだな。そう、なのかもしれないな」
「おいおい、レオンまで勘弁してくれよ」
「いや、そういうつもりで言ったんじゃなくて・・・。
 俺たちは今まで自分の大切なもののを守るために戦ってきた。
 だけど今度は違う。護る、戦いだ。」
「世界を永遠に護り続ける戦士ね。
 うーん、リーダーのレオンが剣使いだし、これから先、神の力を使っていくことになるんだから
 ――――私達の武器の名前は永遠神剣、それを扱うことを神剣使いって言うのはどうかしら?」

目をキラキラさせながら、ねぇそうしましょそうでいいわよね、わたしいまいいこといった ドヤァアアアアアといった感じの得意げな顔だ。
確かに、いい言葉だった。なかなかセンスもいい。
だがリーン、すまんが、それは土坪もいいところだ…。


「――――リーンにしてはなかなか洒落てる」
「―プッ、プククククク」
「―ブッッ、ブハヒヒヒ」
「ちょ、ちょっと笑うことないでしょ!」
「だ、だってブハッ、プクククククククク、その言葉ってあのノートに…」
「み、見たの…?」
「我が名はリーンフォース、幼いころから殺し屋をしてたんだけどドジって(笑)死んじゃったんだけどハッピー☆神様が出てきてこういったの♪…」
「ちょっ、やめなさぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」









※次回予告 それは【神なる聖なる書:新世界の神の書】
      そこに描かれているのは、世界を救い、世界を安定と繁栄に導いた【勇者パーティ的な何か】の話があった。
      そう、その一文はここから始まる!【我が名はリーンフォース、幼いころから殺し屋をしてたんだけど………】

「悪いな、これで話は一端終わりなんだ。」

次回! 第一部完だからタイトル変わるよ!【習作】神様になったけど、死んだ【ネタ】
   第04話---まだ考えてない、あと最期は辻褄合わせのために-The Spirit of Eternity Swordに走ったオリジナルにしきれなくてごめんなさい!

―――俺たちの戦いは、これからだ! 
ご愛読ありがとうございました。典playの第二部(が思いついたら)にご期待下さい。




























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