零
 
   文言とは力ある言葉なり
 力ある言葉とは、人が生まれし時すでに用意されたしものなり
 用意されたものを使う人間とは、身づからい出たものを使うことなく一生を終えるものなり
 なれば、人という器に満ち満ちるもの足るは、全て其、借り物であるや
 其はオリジナルに依らず、身づからの言の覇に依って、世界を変革せしめし者なり
 ………なれば、彼の者――――――――



     1


   質量とは、1gであっても、その全てをエネルギーに変換することができれば大量のエネルギーとなるそうだ。
  1g=100000000000000000J?まぁなんでもいい。そんだけどでかいってことだ。それだけ分かれば十分だろう
  【重要なのはそこじゃない】
  その糞バカでかいエネルギーが1g当たりにあるとして、だ。
  ――――その逆の発想だ。

  【不幸】というエネルギーが逆に質量化した場合はどうなるんだ?
 いちいち計算しないでも分かるから省略するが、それは莫大な【不幸】というエネルギーになるんじゃあないか?
 右手1つだって、結構な重量だろう?1gがどれだけあれば?てめぇの右手になる?
 加えてそのエネルギーは人間の肉という質量に肉質化したことで消費されることなく【上条当麻】の成長と共に増大することは確定事項だっつーんだから。
 人間が生きていく上で必ず起こる、ありがたーい新陳代謝のおかげで、消費された【不幸】は【垢】となって腐り新しい【不幸】が次々と誕生する。
 つまりお前は生きる【不幸】量産型【不幸】だっつーこったなぁ。
 【あぁ?なんで科学的根拠もないのにそんな事が言いきれるのかって?】
 根拠もくそもねぇよ。
 【重要なのはそこじゃない】
 仕組みなんかわかりゃあしねぇよ。ただ、【そうなんじゃねぇのかなぁ?】と思ったのさ。
 【科学なんてものでも未だ解明できてないてめぇのその右手に相応しい見解だとは思わねぇか?】
 【俺はあながち間違ってるとも思えないけどねぇ?】

  「・・・ぁ、ぁ”ぁ”あ”・・・」

 おいおいどうしたぁ?そんな瘧のように全身震わしちまって。
 さっきまで俺に威勢良く吠えてたかわゆいかわゆい【上条当麻】きゅんはどーこいったぁ?


  「――――――――――――――――――――――――――――――!」

  はいすと―ップ。躊躇なく手首切り落としにかかる、か・・・。
 へぇぇえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ?ヒュー、いかすねぇ?
 ふぅんふんんほぉおおおおおおおん? まぁ?別に俺としてはおめぇが生きようが死のうが知ったこっちゃねぇんだが?
 【お前の両親にお前を護るよう言われてっからなぁ】 

  「―――――――――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!」

  おやおや今度はピクリとも動かなくなったと思ったらぐしゃぐしゃに顔を歪めて泣き始めやがった。
 んー?まぁ【お前が考えそうなことは大体分かるから止めやしないがね】 【具体的に岩ねぇだけでも慈悲があるだろう?】
 って、おい!
 ……………………………。
 ・…………・。
 ・……。
 


  ・・・・・・・・・。
 フン。飛び出すくれぇの根性は残ってたか。
 さて、【ここからはどうなろうが俺は知ったこっちゃねぇ】 【契約外だからな】
 【上条当麻が庇護下にその意思でとどまる場合のみ、これを護るものとする】 【迷子のガキを逐一構ってられねぇからな】
 【怨むなよ、上条刀夜、シーナ】      【あいつがここで終わるようなら】



 【てめぇらが大事に大事に育てた、アレの可能性は】       
                         

                             【幻想でしかなかっと俺が断じる】






























 

 ――――本当にそれでいいの?おにぃーさん?【姉妹兄弟(ブラザーズズ)か。何の用だ?】やだなぁやだなぁこまっちゃうなぁ、僕たち(私たち)の為の戦場と言って連れてきたのはおにーさんじゃないかぁ
 【なんだぁ?欲求不満が抑えきれなくなってきたのか?】分かってるのにイジワルしないでよぉそれに【ココ】には相手に事足りないってゾクゾクするようなことを言ったのもおにーさんだよ?発言には責任を取ってくれないとぉ
 殺すよ?【はっはっはっは。そうかそうか。ふーむ?】それに女郎蜘蛛(マーダーホリック)もそろそろ限界みたいでぇ、私達が殺されそうで濡れちゃいそうなのぉ。でもでもそうするとお楽しみが減ってつまならいじゃない…
 【ククククククククク、そうかそうか、ククククククククク】まーたニヤニヤしてるや。おにーさんは私達より頭がオカシイ殻しょうがないわよ。【お楽しみが減るのは逝け音ぇなぁ、よし。偶像崇拝(ドクトル)を呼べ、仕掛けるぞ】
 ありゃ、本気でやるんだ【ガス抜きだガス抜き、敵度のガスを諏訪ねぇと狂っちまうんだからしょうがねぇ】じゃあまたやるのね!【あぁ―――――――】
 楽しい【愉しい】。生偽【の未過】多コ【゙ッコの始ま】りハジ【マリ】と以降【】。


































  【其れはとても楽しそうだね!アヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハ オァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハ オァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハ オァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハ オァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハ オァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハ オァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハ オァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハ オァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハ オァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハ オァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョpアヒャハ オァオsダオpjcジョpアヒャハオァオsダオpjcジョp】【あ、ごめんねごめんね?興奮し過ぎて死ぬところだったよ?】








 ………勝たれるべきでない物語と、語られなかった物語は、そうして終息していく。収束していく、集約していく。終訳していく。
 結果は二通り以外に逃れ得ない確定未来として。千変をモタラス殻変過程として。【右手】は【世界すべてを呑みこむ】
 呑みこまれた事に誰しもが気づけぬまま、気付いた者はそれを舞台に。狂ったように、踊り続ける。【汝、欲望で世界を為せ】
 依り手生る物、組織≪君臨する星屑(エンペラー)≫。【動く】
























     二

 
 【不幸】は【彼女】、月 詠  小         萌、を―――――――――――――――――――――――


     3

 それは、何処にでもあるような光景だった。
余りにも幼い少年が、余りにも【不幸】な目に遭い続けてきた少年が、その原因が【偶然】ではなく
【必然】でしかなかった、という事実を突き付けられただけのオハナシ。
護られてきたのは偶然ではなく、必然性があったということに、少年がどこかで護り続けていた感情の結界は崩壊した。
自らを見失うほどに。その幼さ故に真実と事実と虚偽と嘘偽の区別が本能で理解できるが故に。
そして躊躇なく原因を排除に掛れるほど、少年の心は闇に呑まれていた。絶望に囚われていた。悲しみに囲われていた。
泣いた。喚いた。走った。どこへ行けばいいのかもわからないまま。誰に頼ることもできないことを理解して。
――――【不幸】が 【上条当麻】を殺してくれる事  に望みを託して。


 そして幼い少年は夜の公園へとたどり着く。
学生の為の都市であるため、【上条当麻】のような年齢の子供は今の時間帯は入れない建物の方が多い。
そして、【上条当麻】はあずかり知らぬ所だったが、現在の時刻は深夜の0時近く。
入れない建物の方が多い、というか、何処にも入れない。
仮に建物には入れたとしても、深夜帯に目を光らせている、警備員(アンチスキル)に補導されるか、風紀委員(ジャッジメント)に補導されるかの二択しかない。
しかし【不幸】にも、そういう【大人】に見つからなかったせいで【上条当麻】は。
そういうわけで、【上条当麻】が腰を落ち着けて落ちつける場所というのは、公園以外の選択肢がなかったのである。
【不幸】にも。【それ以外の選択肢しかなかったのだ】
だから、この出会いも、だから、きっと、【不幸】なものであったのだ・・・。


              月明かりが照らす公園の、ブランコの下

                         「こんなところで、なにをしてるのですか?」


なぜなら、【上条当麻】は【不幸】にも【上条当麻】の【生涯の恩師となる】、     【月詠子萌】と邂逅する事が出来たのだから。
例え結果的に、その事を【上条当麻】が【不幸】にも【忘却】してしまったとしても。
今の【上条当麻】が【上条当麻】であるには【彼女】 【月詠子萌】がいなければ、【上条当麻は上条当麻たり得なかったのだ】


   
    2

  言い合いになった。
 【上条当麻】はその幼さ故に、【月詠子萌】は未だ未完の器で遭ったが為に。
 明確な指針や、答を示す事も出来ず、【上条当麻】の叫びを解決するすべを【月詠子萌】は持たない。
 それ故に、言い逢いは終わらない。終えれない。

 応えが欲しくて泣き叫ぶ【上条当麻】を【月詠子萌】は、【もっともらしい言葉で繕うことしかできない】

 もつれてもつれて、ついに耐えきれなくなったかみ合わせは、別たれる。
 それはまさしく、必然のように。
 感情の滾りを抑えきれない、幼い【上条当麻】は【初めて】 【自分の為に】



                右の拳を放った。



     三

 
 【不幸】は【彼女】、月 詠  小         萌、を―――――――――――――――――――――――





















        死?史?私?始。

 【上条当麻】の【右手】について。その【存在】を【彼】は何故【理解の匣】に押し込めたのか。 
と、いうよりも【何故】そのような結論に至ったのであろうか?【上条当麻】を台風の目渦として【不幸】は巻き上がる。
猛威を篩い、猛火を叫び、盲想を掻き立てる。誰しもが【上条当麻が上条当麻であるが故に上条当麻でしかない】と言うだろう。
【不幸は不幸であるが故に不幸しか成り得ない】と言うだろう。しかし、はたしてどうであろうか?【決めつけて】いないだろうか?
【理解できない匣を幻想の匣に押し込めていないだろうか?】。そうしてだからこそ【上条当麻】は一種の【偶像と化す】。
それが例え【本当】に【不幸】な【偶然】であったとしても。それが例え【本当】に【不幸】な【必然】であったとしても。
【憶測が推察を呼び、推察が確定推理に掏り変えられ、確定推理は大衆群理を症疳する】【多数の認識が偶像を仕立て上げる】
【依って偶像は力を持つに至る】【人が臨んだ通りの、人が考えた旋理の幻想と生って】【幻想は肉を以て受胎する】
それこそが【上条当麻】。それこそが【幻想殺し(イマジンブレイカー)】

 依って、【上条当麻は上条当麻である、故に上条当麻であり】【上条当麻とは不幸である、不幸は不幸であり不幸である】
【幻想を以て幻想を殺す】【否定された全てに対する反逆の証しこそが、彼の魂を今までハググン出来た生涯そのものが】【上条当麻であり、幻想殺し(イマジンブレイカー)】
つまり、【上条当麻とは世界で唯選であり、其れは他の物統べて凡てに言える程度の凡百でしか成り得ない】
だからこそ、彼の行動の結末には確定未来以外になり得ない。【上条当麻が確定未来以外を許可し得ない】
己の最善を尽くし、己が己たらんと有らんが為に忠死も辞さぬ、その【上条当麻】という【セカイ】は【右手】は『その幻想を、ぶち殺す』
【彼が否定されてきた物すべてのモノの為に、【上条当麻】はこの日、この時。【幻想殺し(イマジンブレイカー)を理解する】】
それは、赤ん坊が四足をするのと同じく、幼子が二足歩行を叶えるのと同じく。
【上条当麻は上条当麻であり、幻想殺しは幻想殺しであるのなら】 【上条当麻は、ようやく二足歩行を叶えたのだ】


                      だから―――――――






























     寿・表  
  
 「ハッピィイイイイイイイイイイイイイイバァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアスデェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエイイ! 気分はどうだ?生年上条当麻?」
 
 「お前…いや、あんた…。あんたは…。」

 「あ”?どうした?」 

 「【全部、分かってたのか?】」

 「【いいや?】」

 「…なんなんだよ、あんたは。一体なんなんだ…」
 
   男は、ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ ニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤニヤ している。
 「ほれ、はやく蝋燭消しちまえ」楽しそうだ、嬉しそうだ、犯しそうだ、嗤ってる、嘲笑ってる?哂ってる。だがそれは【上条当麻】に向けられたものではない事を【上条当麻】は理解していた。
 この男はただ楽しいから顔を歪めてるのだ。全てに間違いながら正しく感情を顕している。【上条当麻】は理解する。まだこの男の足元にすら及んでない事を理解せざるを得ない。
 理屈では説明できない。ただ、【上条当麻】の魂が叫んでいる。【こいつはなにかの間違いだ!】と叫んでいる。
 だが其れがどういうことなのか理解できない。分からない。「おら、とっとと喰え」分からないこいつは一体何なのか。想像の範疇を超えている。

 「ただ、俺に言えるのは【上条当麻】は、身に降りかかる危機を【どうこうできちまうようになった】っつー事実だけだ。だろ?」

 「…………………………………………」
 
 何を、何処まで知っているのか。男が、最初に言ったのだ【上条当麻】の【右手】を。
 【右側】に【不幸】が【集中しているような気がする】という理由だけで、もっともらしい説明をも付け加えた。
 その上で、あろうことか、【上条当麻】の理性を消し飛ばし【無意識下】での【右手】の威力さえ測った、いや謀ったということになる。
 あの時、【上条当麻】の【右手】は確かな手ごたえと共に【この男】に当たり…、【不幸】な【事故】が男を突き殺そうとした。
 今なら分かる、あれは【不幸】な【事故】なんかじゃなかった。この【右手】が、【幻想殺し(イマジンブレイカー)】が、【上条当麻】が、殺そうとしたのだ。
 憎しみでもなく、哀しみでもなく、ただの、八当たりで。そしてそれは、あの小さな先生にも。

 「フン。雄弁な沈黙だな。その様子だと【自分を或る程度全て把握できたか?いや?まだ足りないか?この辺りは人生経験か?】まぁ、そんなところだろう」

 「…………………………………………あん、た、は。分かるのか。【これが】 【なんなのか】」

                             「【いいや?】」

                 「さっきも言ったろう。」
  
          「俺に言えるのは」 
  
                                          「【上条当麻】は」

                   「身にに降りかかる危機を【どうこうできちまうようになった】」

                                       「っつー事実だけだ」

                                                  「これ以上もこれ以下も説明は不要で、これ以上の詮索に必要十分性は感じられねぇな。」

                       「【それがなんであろうが俺には関係のないことだしな】」

                             「そして、【そのことを俺が知っていたとして、それはどこまで重要なことなんだ?】」

             「【どうでもいい事を聞くなよ】」


 「…………………………………………」

 「さぁて、お仕事は終わりだぁ。後はてめーがどうなろうが俺の知ったことじゃねぇ。俺はこの最先端都市で遊び手ぇことが山ほどあんだ、てめぇへの小学生日記はこれで終わりだわ」

  男は言いたいことだけ言うと部屋を出て行こうとする。
 ちなみに、今までケーキを二人で喋りながら食べていた。
 皿は空で、コップにわずかに残った牛乳が男がそこにいた事を示している。
 そこまで考えて、【上条当麻】は初めてその【男】の姿をマジマジと観察した。
 【普通】 の 【どこにでもいそうな】  【ただの男だった】
 街中で見かけても、すぐに忘れ去ってしまうそうな【そんなただの男に見えた】
 【上条当麻】は急に【焦り】のような物に襲われた。なぜだかは分からない。だから、気が付いた時には走り出していた。


 「――――待ってくれ!」

 「あ”ん?なんだよ。まだなにかあんのか? あぁお仕事終わりってのが気になんのか? でぇじょーぶだよ、まだ要保護観察期間って奴だ、【俺が魔ぁ大丈夫だと確信できたその日が中学生日記終了だ】」 

 「そうだったのか…って、そうじゃなくて!」

 「んだよ?ケーキ喰ったろうが。まさかお前はこれ以上の出費を俺に嵩ませやがる気なんですかね?」

 「名前!」

 「あん?」

 「あんたの、名前。俺、しらないんだよ! おれは、俺は! 上条当麻! 上条刀夜と上条詩菜の一人息子だ!」

 「ふん。ふんふんふんふんうんうんうんうんうんへぇへえへぇへぇへへへへへへへそうかそうか。いいぜ俺の名前をてめぇの魂に刻んどけ【決して忘れるなよ?】」

 「あ、あぁ。」

 「俺の名前はな――――――――――――――」






















































    寿・裏

 「まさか、呼ぶまでもなく君が直接ここまで来るとは思ってもみなかったよ、【木原悟】」

 「……………………………」「どうした?そう、言いたかったんじゃないのか?【アレイスター・クロウリー】言罪の科学者にして鬼胎の魔法使い」 

 「――――私が話すまでもなく、想像だけで私の意図を解くか」「「この化け物め」」

 「そうそう、そんなどうでもいいことはともかくよ。アレイスター、てめぇだらしねぇなぁ。【世界最先端が聞いてあきれるぜ?】 【たった四人】に押し負けてんじゃねぇよ?」 

 「そのようだ」「淡々としてるねぇ、ま、【これから俺が手目ぇにいうことが分かってるからこそのその余裕なんだろうが】、まぁいい。まぁいいさ」

 「「瑣末なことだ」」「だが、分かってるからこそ、【アレイスタ-・クロウリー】これは手目ぇが言うことだ。手をもがれ足をもがれ、目を潰され耳を潰され鼻を潰され。今や手目ぇは脳みそだけだ」

 「だからそのかしこいかしこい頭脳で考えな。手目ぇが【敗者】として【俺に取るべき態度って奴をな】」「………――――私の【計画】………を、手伝っ、て、くれ、ないだろうか」
 
 「ふぅううん? カエル野郎が考えてたアレか? いいぜ、【その態度に免じて】手伝ってやるよ」
 
 「ただし、金と住処と戦場という餌を過不足なく過剰なく適切適度に俺に与える事が出来りゃあな?」

 「俺は、好きなことしかしたくねぇんだ。【機嫌を損ねるなよ?】 【アレイスター・クロウリー?】」



























  【勝たれるべきではない物語】も同様に。語られなかった物語と同様に。
 世界は常に表裏一体だ。だがそれは表と裏に分かたれるというわけはない。表は表で裏は裏で表裏一体と生る。
 太極、両儀、四象、八卦。全て等しく無価値である。全て等しく勝ちがない。価値がない。
 【期待も絶望も、等しく無価値である】。では価値とは何か
  

















































  【上条当麻】は【右手】を大きく広げて、天にかざした。
 部屋の天井に嵌った円形の電燈を包み込むかのように、大きくその【右手】を広げる。
 そして、握りしめた。
 眩い光は、【右手】に収まらず、無常にその光を部屋の中へ等しく注いだ。
 【上条当麻】はそれを見て満足そうにほほ笑んだ。届かぬ【光】を掴めなかったのに【ただ微笑んだ】
 

 【握りしめた右手】 【堅く、強く、握りしめられた右手】
 【上条当麻】は【其処】に或るモノがなんなのか、なんとなくわかったような気がした。
 それがなんとなく嬉しくて【上条当麻】は微笑んだ。






                                   【ただ、それだけの、オハナシ】













































     【上条当麻は上条当麻である、故に、上条当麻である=(●)】










     【上条当麻は如何にして、その【不幸】を握りしめたか?=上条当麻は上条当麻である、故に、上条当麻である=(○)】





     

     【主人公は主人公である、故に、主人公である=上条当麻は上条当麻である、故に上条当麻である=(◎)】

















     ――――【欠片】は。
                 【上条当麻】のかざした方向で
                                      【奇跡の輝きを放っていた】
                                                          …fin.









※感想が1つ増えてたのでムシャクシャして書いた。
【主人公の定義、上条当麻君の原風景編】終了。いうまでもなく全て捏造であることに疑いはない。
そしてこの物語はこれにて過不足なく説明の必要十分性なしに終了である。なんかあったら考える。
さぁ次は要望の有った永遠のアセリアネタか、PSZEROネタだぜヒャッハー。(ギャグが書きたい。




























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